大潟村のジオサイト

500万年前の地層由来の温泉
大潟モール温泉

 「モール(Moor)」は、ドイツ語で「腐植質」※を意味します。火山活動由来の温泉と異なり、大潟モール温泉は茶褐色で、腐植質が6mg/Lと多く含まれ、国内ではとても珍しい温泉です。源泉は、ここから南西に約1.5km離れたところに2か所あり、深さ約900mからくみ上げられています。
 大潟村は八郎潟を干拓して誕生しましたが、太古の昔、八郎潟一帯は深い海の底でした。海の底に積もった堆積物が積み重なって大潟村の大地の基盤をつくっています。温泉が存在する地層は400~500万年前の泥岩を中心とする地層(天徳寺層)の中の砂層です。この砂層の中の腐植成分を含む地下水が地下深くにあることによって温められ、温泉となったのです。
 ※腐植質:植物が長い年月をかけて分解されたもの。