大潟村のジオサイト

干拓地大潟村を支える基幹施設
八郎潟干拓堤防と農業用水取水設備(E2)

 八郎潟を干拓し誕生した大潟村は、1周51.5kmの堤防に囲まれています。堤防は大潟村の生命線であり、1958年(昭和33年)から6年にわたり工事が行われました。湖底が軟弱な部分は、湖底を2m掘り、良質な砂に置き換えてから、その上に砂を盛って堤防がつくられました。
 湖底の地盤が安定している部分は、湖底に直接砂を盛って工事が行われました。堤防の材料の砂は全て八郎潟の湖底の砂です。また、堤防上には農業用水の取水設備が19か所設けられています。そのうち東部承水路・八郎潟調整池側の12か所については、堤防の強度を維持するため、堤防をまたぐように鋼管を設置し、サイフォン※方式により取水するしくみとなっています。
 ※サイフォン:高い位置と低い位置を管でつないだ場合、管の中が水で満たされていれば、管の途中により高い位置があってもポンプでくみ上げることなく水が低い位置へ流れるしくみ。