コンテンツ番号:813 更新日:2021年04月30日

有機栽培あきたこまちの苗の画像

 4月17日に種まきした有機栽培の「あきたこまち」は、発芽も良好で育苗ハウスで順調に生育しています。
 大潟村では環境創造型農業を推進し、自然環境にできるだけ負荷を掛けないよう、有機栽培や減農薬・減化学肥料の特別栽培が盛んに行われています。
 有機栽培は特に化学合成農薬や化学合成肥料が使えないため、栽培には労力を要し収量も多くありません。それでも大潟村では、病害虫が少なく地力もあり、有機栽培に適していることから盛んに行われていました。
 東日本大震災の折、日本海側の大潟村でも放射能汚染の風評被害がありました。放射能検査をしても問題が無かったにもかかわらず、有機米を購入している消費者は特に敏感に反応し、同じ東北と敬遠されてしまいました。
 有機栽培としての販売が困難となり、減農薬・減化学肥料栽培として安く販売せざるを得なくなりました。その時に有機栽培を止める農家が増大し、とても残念なことです。有機栽培は認証取得まで3年かかり、一度止めると再開は厳しい状況であり、以前は630haあった有機栽培の面積が昨年は330haと半減しています。
 東日本大震災から10年経ちましたが、大潟村でもその影響は今でも残っていると言えます。それでも、一産地で300haの有機栽培を行っているのは、日本最大と思われます。
 減農薬・減化学肥料栽培は、環境保全型農業直接支払い交付金による地域特任の対象拡大で「長期中干し」や「IPMの取り組み」と合わせて3,400haに増えています。
 種まきから一ヶ月間、育苗ハウスで苗を育て田植えを迎えます。

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