コンテンツ番号:705 更新日:2016年07月05日

村の生命線「中央干拓堤防」の画像

 昨日、村の中央干拓堤防に関し、株式会社応用地質と県の出席を頂いて勉強会を開催しました。
 大潟村は周囲52キロメートルの堤防に囲われ、内部は海抜−1m〜−4mで外の湖の水位が海水面よりも+80cm位に保っているので、堤防は村の生命線です。
 村の堤防は、軟弱地盤に構築するためにオランダの技術を取り入れたものであり、かつて日本ではない工法で造成されました。大きな特徴は、堤防を支える底盤に軟弱な粘土を取り除き、砂を入れ替えるサンドベット工法で造り、堤防の上部幅が2mに対して底盤の敷幅が最大261mにも及んでいます。
 昭和58年の日本海中部地震では液状化現象により、堤防に大きな被害が発生しました。その復旧工事の調査と設計、施工管理をしたのが応用地質であり、今回当時の考え方や工事について、また、県では東日本大震災後に堤防の調査を開始しており、調査の現状についてそれぞれ話して頂きました。
 日本海中部地震の復旧工事に当たっては、現状復旧ではなく液状化に抵抗する「改良復旧」とすることとして、液状化を押さえるために矢板を設置したり、ドレーンで浸透水を排水したりと機能を高める工事を行ったそうです。
 県の調査はまだ終わっていないものの、沈下や洗掘が一部見られるが大きな機能低下までには至っていないようだとのことでした。また、堤防の底盤は砂を入れてあるために、地震ごとに締まり、強度を増してきているとのことでもありました。
 しかし、堤防に雑木が茂り管理に支障を来しており、通行止めの区間については特に状況が悪化しているとの出席者からの意見がありました。
 早期の調査終結と適正管理については、引き続き県と協議して参ります。

このページの現在位置