コンテンツ番号:734 更新日:2016年11月29日

派米農業研修生激励(サカタ・シード・アメリカサリナス)の画像
高橋さん、今さん、雅人君、西さん、小林さん

 今年度、派米農業研修に大潟村の青年3名(男2、女1)が研修生としてアメリカで1年半のプログラムに参加して、農業研修に励んでいます。今回は、そのうち西海岸のカリフォルニア州サリナスのサカタのタネ研究農場で働く今雅人君とワシントン州アーバンで働く高橋圭太(息子)を私たち夫婦と雅人君のお父さん、小林さんの4人で11月18日から23日までの日程で訪問して来ました。
 18日午後に羽田を出発して19日朝サンフランシスコ空港に到着し、レンタカーで1時30分のサリナスにあるサカタ・シード・アメリカサリナス研究農場の雅人君を尋ねました。
 私も31年前に、派米農業研修生として学科研修を3ヶ月サリナスのハートネルカレッジで過ごしたので、懐かしい訪問でした。しかし、高速道路の状況やインターを降りた街並みは当時の面影はなく、サカタのタネ研究農場も大きくなっていて驚くことばかりでした。
 気候の良いサリナスは野菜やイチゴの苗の作付けシーズンで、サカタのタネでもラディッシュ類の作付けをしていました。研究農場は広大な敷地に研究棟、事務棟、寮、ハウス、圃場と整然と整備され充実した拠点となっています。遺伝子組み換えこそ行っていませんが、交配を効率よく行うために遺伝子検査をしていました。また、各種病気や害虫についても専門家が全米を調査して地域のニーズに合った種子の生産を行って、ブロッコリーが主力商品で各種野菜類、花の種も開発しています。
 雅人君は夏の間トマトチームでの仕事やイリゲーション(潅水)をしていたそうです。農場には現在、派米農業研修生が雅人君、佐藤君の2名、韓国からの修生と日本のサカタのタネ社員の研修生の4名が農場内にある寮で生活していました。研修担当のブリーダーの西さんは、全米や世界を駆け回りながらも研修生のためにも良い指導をしていただいていました。
 雅人君も研修生や一緒に働くメキシカンのワーカーとも仲良くなって、休みの日は一緒に出掛けるなど楽しんでもいるようで、安心して農場を後にしました。
 サリナスからモントレーのホテルに行く途中、一面にマルチをした圃場でイチゴの苗を植えている光景が見られ、多くの労働者が手作業で苗を植えていました。私がいた頃はほとんどがレタスなどの葉物と花を栽培するハウスが点在していましたが、今はイチゴに大きく転換して全米の60%をこの地域で生産し、日本にも輸出しているそうです。品目が変わっても働く人はメキシコからの移民がほとんどで、アメリカ農業を支えているのは30年前も今もメキシカンワーカーです。