コンテンツ番号:804 更新日:2021年03月30日

東京農大学長講演会の画像

 大潟村と東京農業大学とは令和2年3月に包括連携協定を締結いたしました。通常、大学に出向いて協定締結式を行いますが、コロナ禍においては郵送での締結となりました。
 こうしたこともあり髙野克己学長にお願いし、協定を締結した記念に大潟村での学長記念講演を依頼しておりました。夏と秋が延期となり、年が明けた3月25日にやっと実現いたしました。
 学長講演の演題は「ごはんのおいしさ」であります。演題が決まってから、秋田県の新品種「サキホコレ」を大学に送って分析していただきました。しかし、秋田県農業試験場ではすでに東京農大に依頼し、食味評価の詳細な分析を行っていたとのことでありました。
 普段、何気なく食べているごはんですが、「美味しさ」の科学的な評価は奥が深く興味深く講演を聴くことができ、改めてごはんの美味しさに気づかされました。
 世界では食糧不足が懸念されていますが、米は収量、栄養価、調理の簡便、美味しさと最も優れた食糧であります。
 美味しい米を生産し、美味しいごはんを食べていただくことは、農家の不変の目標でもあります。R3年より村でもサキホコレの栽培が始まりますが、今回の講演を生かして良食味の栽培につなげて行ければと思います。
 村では毎年、農大生の農業実習をOB会が中心に受けており、昨年は休止しましたが今後も継続していく予定であります。また、将来は再生可能エネルギーでグリーンアンモニアを作る構想を東京工業大学で進めており、東京農大と秋田県立大学ではアンモニアの農業利用の試験をし、今後村での実証を進める予定であります。
 協定締結を機に、村の農業課題の解決や農業・農村の発展に共に取り組むことができればと思います。

 また、大潟村には東京農大のOBが60人ほど住んでいます。そして、村出身の在校生は現在6人で、この春から1人入学します。ちなみに、私と私の息子も農大の卒業生であり、学科も同じ開発(旧拓殖)学科です。
 息子はこの春、農大の卒業生と結婚式を挙げることになりました。今は大勢が集まって青山ほとり(大根踊り)は踊れませんが、披露宴では恒例で行っていました。4番の歌詞は「お嫁に行くならお娘さんよ お百姓さんにしやさんせ 難しい事は抜きにして ちょっくら考えご覧じろ お腹の貧しい事はない そりゃ結婚せ結婚せ」と結婚式に合う歌詞になっています。
 世田谷キャンパスでは校舎の改築が進み、以前の面影は正門と中庭の巨木くらいしかありません。せめて、コロナ禍においても農大の伝統を引き継いで行ければと思います。

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