コンテンツ番号:873 更新日:2021年11月02日

八郎潟農業水利事業所 開所式祝辞の画像

八郎潟農業水利事業所 開所式祝辞

 本日、八郎潟農業水利事業所開所式が多くの関係者の皆様のご努力で、盛会に開催されましたことを心からお喜び申し上げますとともに、深く感謝申し上げます。
 そして、本日の開所式を迎え最も喜んでいる方は、前土地改良区理事長の故後藤幸三さんだと思います。後藤さんが最も望んでいたパイプライン方式での工法が採用され、県営事業の小用水路も同じくパイプラインとなる予定です。
 後藤さんの思いが形になってよかったと思いますし、今後も天から応援してくれることと思います。
  思い返せば、私が村長に就任して以来、後藤さんと共に国営事業の要望を行ってきました。その後、促進協議会を設置し周辺自治体の組長の皆様にも加わっていただき、本格的な要望活動を展開してまいりました。そして、金田先生には要望に当たり、大変力強いご支援を頂きありがとうございました。
 整備計画や営農計画を作るにあたっては、多くの議論もありましたが、より良い計画を作るための過程だったと思います。整備計画では、地質に応じてパイプライン化による節水と管理の効率化、水質負荷軽減が図られます。営農計画では高収益作物も取り入れ、米の消費が減り米価が下がっていく中においては、高収益作物に転換することは必要不可欠なことであり、大きな方向性を示せたと思います。
 本年、農水省では「緑の食糧システム戦略」を策定し、今後の日本農業の将来像を示しました。また、今回の選挙では「デジタル田園都市構想」が示され、農村からデジタル化を進めることが提唱されています。
 今回の国営事業はまさに、「緑の食糧システム戦略」や「デジタル田園都市構想」を実現するためのものでもあります。
 単なる施設更新ではなく、今後の日本農業のモデルとなるよう、進めていかなければなりません。
 八郎潟干拓で村が誕生し、今年で57年目となりました。かつては大規模モデル農村と言われておりましたが、今後は付加価値の高い農業と六次産業化、輸出に取り組み、デジタル技術による営農の効率化を図り、快適な農村生活も送れるよう、国営事業を通じて取り組んでいきたいと思います。
 国営事業は20年の長い期間を予定しております。様々な困難も予想されますので、引き続き皆様からのご協力をお願いし、また、事故のないことを願っております。
 ご参会の皆様の益々のご健勝をご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。
 本日は誠におめでとうございます。