コンテンツ番号:736 更新日:2016年12月02日

派米農業研修生激励(モスビーファーム)の画像
左から圭太君・バー・ロゼラ・ジョージ・花のハウスにて

 11月20日、曇り空のなかサンフランシスコ空港からシアトルへ向かい、2時間10分のフライトでシアトル・タコマ国際空港(シータック)に着きました。手荷物カウンターで荷物を待っていると、高橋圭太君(息子)が迎えに来てくれました。日本では手荷物カウンターには一般客は入れませんが、シータック空港では誰でも入れる状態で驚きました。
 空港から南に35キロのオーバーンの町の郊外にモスビーファームがあり、圭太君は上野君と共に研修をしています。
 農場は農舎と併設した大きな倉庫に保冷庫や冷蔵庫もあり、他州や海外から仕入れた野菜や果物の詰め替えと出荷もしています。また、夏はファームスタンド(直売所)で野菜やピクルスなどの直売、秋は高速道路のインター近くの圃場にテントを立てハロウィーンのカボチャの販売もしたそうです。
 耕地面積は150㏊、栽培品目はズッキーニ、スクワッシュ(カボチャ類)、キュウリ、ビーツ、リーキ、ルバーブ、有機栽培野菜各種などです。
 経営は農場主と奥さん(バー &ロゼラ モスビー)で20名の常時雇用、最盛期は105名の臨時雇用、メキシカンが主な労働者で夏休みは地元の高校生も積極的に雇います。
 訪ねたときは、デニッシュ・スクワッシュの収穫と洗浄に選別作業、ビーツの収穫、そして、パッキングした野菜類を大型トレーラーでワシントン州東部に出荷するところで、遠くはアイダホ州やアラスカ州まで運んでいるそうです。チームで作業をしていて、圭太君はスクワッシュチームで働いていました。
 農舎にはきれいに洗ったジョンディアーの各種大型トラクターや作業機がぎっしりで、メキシカンのメカニックがピックアップ車の整備をしていました。
 モスビー夫妻は2年前に在日アメリカ領事館の招待で名古屋と北海道で講演をしていて、その後、日本の研修生を受け入れるようにしたそうです。とても気さくな夫妻で、日本も日本食も大変気に入っていました。
 モスビー夫妻に隣町の花の栽培農家(ジョージブラザース)を案内していただきました。5㏊のハウスで鉢物を中心に栽培し、訪ねたときはポインセチアが出荷直前で鮮やかな赤色、ピンクや白、混合などでハウスが埋め尽くされていました。父がオランダ出身でアメリカに来て花の栽培を始めたそうです。現在は、ガーデニングの店やレストランも展開して多角経営で成功しているようでした。昼食はそのレストランWindmil Bistro でいただき、モスビーファームの野菜も使ったメニューで健康的で美味しかったです。
 モスビーファームもジョージブラザースも近郊農家と言うこともありますが、生産ばかりでなく直売所やレストランを展開するなど多角化して経営を成功させていました。
 物流やスパーの大規模展開のアメリカでは以前あまり無かったスタイルで、日本の直売所や農家レストランの状況と似ていて、経営の多角化は世界的な流れのようです。