2025年12月27日
12月16日(火)
ふれあい健康館にて認知症セミナーがありました。
テーマは「認知症と友に」
友人や周りにサポートされながら、友達のように認知症と過ごしている。
そうおっしゃるのは本日の講師、
あきたオレンジ大使 神原繁行 氏と、支援者の佐藤昌子 氏です。
※あきたオレンジ大使とは…
認知症の人が、できる限り住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らし続ける事ができる社会を目指し、認知症の人が自らの言葉で思いを発信し、広く認知症に対する理解を深めるために活動する人。
神原さんは認知症当事者です。
当事者のお話を聞く、大変貴重な機会です。
参加者さんが多くいらっしゃいました。
神原さんは、58歳の時に若年性アルツハイマー型認知症と診断され、現在62歳。
横手市に在住され、診断後も看護師を続けていらっしゃいます。
「うきちゃん」という可愛いわんちゃんと一緒に暮らしています。
神原さんを特集した記事が、新聞に掲載されたそうです。
当時看護部長だった神原さん。
診断後、辞めないといけないだろうと考えていたが、無理をしないでそのまま続けるようにと言われ、ありがたかったとのこと。
これからも病気に悩む人の支えになりたいと考え、現在も医療関係で仕事を行い、入院患者の社会復帰の補助や市主催の認知症カフェの運営に携わっている他、神原さんの仕事や活動をサポートする佐藤さんと認知症への理解を広げる取り組みを行っています。
うきちゃんと共に暮らす神原さん。
日々の生活でもたくさんの工夫をされているそう。
仕事で大切な鍵をなくさないようにエアタグをつけたり、しまうところを決めたり、友人に車の運転をお願いしていたり…
当事者として、「できる事」「できない事」を周りにハッキリ伝えることが大切で、決して恥ずかしい事では無い。
長く生きていくためには大切な事。
そうお話くださいました。
そんなお話の中、印象に残ったことがありました。
認知症の診断を受けた途端、「〇〇さん」から「認知症の〇〇さん」に変わってはいませんか、と。
認知症になったからといってその人が生きてきた軌跡は変わらない。
その人自身が別人になったわけではないのだと。
本当にそのとおりだと胸に響きました。
そして真のサポートは本人の声を起点にすることであり、困っていることだけに手を差し伸べる。
出来ないことに目を向けず、出来ることに注目してやり続けられる工夫やアイディアを。
して「あげる」よりも、いつもどおりの付き合いも一つのサポートであるということを学びました。
認知症は誰しもが起こり得る病気です。
もし病気になったとしても、住み慣れた地域でいきいきと自分らしく生活していきたい。
その為には病気の正しい知識や周りの理解が必要不可欠です。
当事者もその周りの人たちも、いつまでも楽しく暮らしていける大潟村であって欲しいなと思いました。
(Mee)